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INTERVIEW

フランス菓子工房 ラ・ファミーユ 小澤さん親子画像

化学的な添加物を避け、メレンゲの力だけで焼き上げるシフォンケーキ。その別次元の「ふわっ、しっとり」とした軽さは、子を持つ母親たちの間で「安心して子どもに食べさせられる、最高のご褒美」として口コミが広がる。度重なる試練と困難を乗り越え、ひたむきに「最高の美味しさ」を追求し続ける母娘の職人魂。東京・若林の店舗でしか味わえない、愛と情熱が詰まったケーキの物語に迫る。

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    「家族のために」から始まった、ひとつの挑戦

    秋田:小澤様の人生を決定づけた、シフォンケーキとの出会い。その原点をお聞かせください。

    小澤:母がお店を始めたのは1998年、私が高校生の頃でした。当時はまさか自分も同じ道に進むとは思っていませんでしたが、結局、子どもの頃から身近にあった「食」の世界、そして手を動かすことが好きな自分に正直になり、この道へ進みました。一度は他のお店で修行を積むよう母に言われましたが、それも今思えば、他所のやり方を学ぶ貴重な機会でしたね。母がシフォンケーキに特別な想いを抱いたのは、1980年代後半にその美味しさに感動したのが始まりだと聞いています。シフォンは元々ベーキングパウダーを使うものですが、母は「ベーキングパウダーを入れない方が味が美味しい」と感じたんです。メレンゲの泡の力だけで、いかに「ふわっ、しっとり」と焼き上げるか。この純粋な探求こそが、ラ・ファミーユの揺るぎない原点なんです。

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    「奇をてらわない」が、一番難しい。シフォンケーキの哲学

    秋田:ラ・ファミーユ様のシフォンケーキが、他のケーキと決定的に違う点は何でしょうか?なぜシフォンケーキ一本で勝負することを決めたのですか?

    小澤:製法の秘密は、「植物油」「メレンゲ」にあります。一般的なケーキのスポンジはバターを使いますが、シフォンケーキは植物油を使うため、あの驚くほどの軽さしっとり感が生まれます。何個でも食べられると感じていただけたのは、まさにこの違いです。そして、当店のこだわりは、その軽さを支えるメレンゲの質。泡立て方一つで食感が変わるため、細心の注意を払っています。シフォンケーキは元々、プロではない一人のアメリカ人男性が趣味で考案したものなんです。その画期的なレシピは長年、考案者によって厳重に秘密が守られ、最終的に大手製粉会社が莫大な費用をかけて買い取ることで初めて世に出たという、驚くべき歴史があるんですよ。日本でこれほど専門店が少ない中、あえてシフォン一本に特化したのは、他では売っていない珍しさと、私たちが誰にも負けないという自信を持てる分野だったからです。専門店として特色を出すことで、作業効率も良くなり、この味を極めることができました。

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    ブランドに惑わされない、素材選びの「職人哲学」

    秋田:素材選びにおいて、「ブランドに惑わされない」というお話が特に印象的でした。

    小澤:最高の食感を追求した結果、そうなりました。例えば、小麦粉にしても様々な種類を試しましたが、いくら高価なものを使っても、目指す「ふわっ、しっとり」という食感に一番近くなったのは、結果的に普通にスーパーで売られている粉でした。粒子が細かすぎると、かえってシフォンには合わないことがあるんです。高価なものを使えばお客さんへの説明にはしやすいかもしれませんが、ブランドに惑わされず、自分が食べて「これが一番いい」と思えるものを選ぶ。この感覚が、私たちが最も大切にしていることです。一方で、メレンゲの命となる卵は、養鶏場から直送された新鮮な平飼い卵にこだわっています。張りがあり、消えにくいメレンゲを作るため、卵の鮮度は一切妥協しません。

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    無添加へのこだわりが生む、驚きの「ふんわり、しっとり」

    秋田:お客様から、「ここのケーキなら食べられた」「子どもがこれしか食べない」という声を聞かれるそうですね。

    小澤:はい、「子どもがこのケーキしか食べないんです」「今まで食べた中で一番美味しかった」という言葉をいただくと、本当に嬉しく、職人として報われる瞬間です。それは、私たちが追求している「美味しさ」と「安心感」が、純粋に伝わっている証拠だと思うんです。特に素材の味は、妥協しません。ただ種類を増やすのではなく、食べて「そのものの味がする」ことを最も大切にしています。自分が心から「美味しい」と思えないものは、決して商品として出しません。お客様に提供する以上、職人としてその責任を果たしたい。だからこそ、日持ちはしませんが、最高の状態にある「瞬間」の美味しさを、味わっていただきたいのです。

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    受け継がれる想いと、未来の食卓へ

    秋田:お店を続ける中で、幾多の困難を乗り越えてこられた原動力は何でしょうか。そして、頑張る人へのメッセージをお願いします。

    小澤:職人として製品と向き合うこと自体は苦ではありませんが、経営者として組織を維持し、人を育てる難しさに直面した時期がありました。また、母の体調や、環境の変化など、避けられない試練も重なり、一時はこの場から離れたいと思うほどに心が折れそうになりました。しかし、原動力はただ一つ、「私にできることは、これしかない」という想いと、「生きるために作る」というひたむきな気持ちです。シフォンケーキは、母から受け継ぎ、残していきたい特別なもの。池袋から若林へ移転を決めたのも、母との生活と、この仕事を続けるための覚悟の決断でした。続けることこそが一番難しい。その情熱が、私を前に進めてくれました。

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    困難を乗り越える力。それは「自分を信じる」こと

    秋田:最後に、これから頑張る人へのメッセージをお願いします。

    小澤:何かに挑戦し、成し遂げようと頑張る方には、「自分を信じて」と言いたいです。目標が大きすぎて尻込みしてしまうときこそ、目の前の課題を一つずつ、ひたすらクリアしていくこと。そして、小さなことでもできたら、「よくやった」と自分を褒めてあげてください。ポキッと心が折れるまで頑張りすぎず、一歩一歩進んでいけば、必ず前進しています。やりたいことをやれている、健康でいられる。それだけで十分幸せなんだと、常に感じていてほしい。その気持ちが、長く続けるためのエネルギーになります。

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    「ただいま」と言いたくなる場所。若林に込めた母娘の想い

    秋田:ラ・ファミーユ様にとって、ケーキを召し上がっていただく「時間」とは?

    小澤:ケーキを食べる時って、自分へのご褒美であったり、誰かを祝う特別な時間だと思うんです。だからこそ、その時間を本当に心から満たされるものにしてほしい。「美味しいね」と感じることで、日々の疲れが癒やされ、また明日から頑張ろうと思えるような、そんなひとときを大切にしてほしいと思っています。今は静かな住宅街である若林で、母と二人、お客様一人ひとりに丁寧に、真摯に向き合ってケーキを作り続けています。ぜひ、この特別な「ふわっ、しっとり」としたシフォンケーキの衝撃を、世田谷・若林の店で直接味わい、体と心に優しいご褒美の時間を過ごしにいらしてください。

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店舗情報

店舗外観画像

店舗名:シフォンケーキ専門店 ラ・ファミーユ (La famille)

住所:〒154-0023 東京都世田谷区若林5丁目4−9

営業時間:11時00分~18時00分 (※ケーキがなくなり次第終了)

定休日:火・水曜

※最新の営業情報、詳細な所在地については、ご来店前に店舗にご確認ください。

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あとがき 小澤様のお話から、私は「本物の美味しさとは何か」という、職人の根源的な哲学を再認識しました。特に、私が以前体験したシフォンケーキの「ふわふわとした衝撃」は、まさに小澤様が妥協なき素材選びと製法で追求し続けた結果だったのだと、深く納得しました。

母娘二代で困難を乗り越えながら、ひたむきに「安心」と「最高のご褒美」を届けようとするその姿勢は、このサイトが応援したい「頑張る人」そのものです。この記事を読んだあなたにも、ぜひ世田谷・若林の「ラ・ファミーユ」を訪れ、他では決して味わえない、心と体に優しいシフォンケーキの衝撃を体験していただきたいと心から思います。


筆者:秋田 信明 Nobuaki Akita 株式会社Wakku

SI業界での3年間、料理人としての5年間、そしてWeb業界での20年の経験を経て、2025年に株式会社Wakkuを創業。確定的な成果に固執せず、常に改善(KAIZEN)を重ねる。
本システムの設計・開発を担当。クライアントごとの状況に応じた最適な戦略の提案と実行、Webサイト成功のための要素の本質を理解、目標達成への貢献をし続ける。

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