「家族のために」から始まった、ひとつの挑戦
母がお店を始めたのは1998年、私が高校生の頃でした。当時はまさか自分も同じ道に進むとは思っていませんでしたが、結局、子どもの頃から身近にあった「食」の世界、そして手を動かすことが好きな自分に正直になり、この道へ進みました。一度は他のお店で修行を積むよう母に言われましたが、それも今思えば、他所のやり方を学ぶ貴重な機会でしたね。母がシフォンケーキに特別な想いを抱いたのは、1980年代後半にその美味しさに感動したのが始まりだと聞いています。シフォンは元々ベーキングパウダーを使うものですが、母は「ベーキングパウダーを入れない方が味が美味しい」と感じたんです。メレンゲの泡の力だけで、いかに「ふわっ、しっとり」と焼き上げるか。この純粋な探求こそが、ラ・ファミーユの揺るぎない原点なんです。
