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株式会社tappi-lab モーリーさん 株式会社tappi-lab モーリーさん

Interview — #10

「ただ知りたい」という純粋な探究心が、100年の壁を越えてゆく。
——職人の指先がたどり着いた、唯一無二の「青森ひば精油と水で出来たMASHUUシリーズ」が生まれるまで

株式会社tappi-lab モーリー

100年以上、多くの研究機関や専門家が「理論上、困難である」と結論づけたヒバ油と水の完全分散。効率や定石を超えた圧倒的な手数と、答えを追い求める純粋な探究心が、不可能の扉をこじ開けた。

Technician — tappi-lab

About this story

100年越しの難題に、簡易的な道具と指先の感覚だけで挑み続けた一人の技術屋。最高傑作ができるまで3年間「出すな」と支え続けた経営者との信頼関係。平塚の小さな実験室から始まった世界を驚かせる、愛と執念の物語に迫る。

モーリーさん インタビュー01
01

はじまりは「スマホ」の汚れでした

モーリーさんの人生を決定づけた、青森ひば精油との出会い。その原点をお聞かせください。

もともとはコンクリートプラントの巨大なサイロに、生コンが付着しないための特殊コーティングを作っていました。そこから縁があってスマホの画面保護に移り、さらに除菌機能を足したいというリクエストをいただいたんです。当時はコロナ禍の真っ只中で、誰もが清潔な環境を維持することに必死だった時期。

代替素材を求めて取り寄せたティーツリーは、鼻を刺す匂いがどうしても自分には合わず悩んでいたのですが、次に出会った青森産のひば精油は、嗅いだ瞬間に「これだ」という確信がありました。でも、油と水を混ぜるという行為が、これほどまでに底なしの沼だとは当時は思いもしなかったんです。

02

100年の壁なんて、
知らなければ怖くない

専門家も匙を投げた難題に、どのように立ち向かったのでしょうか?

油と水を混ぜて分離させない乳化の技術。実はこれ、多くの研究機関が多額の予算と時間を投じて研究し、最終的に「安定化は極めて困難」という結論に至っていた難題だったんです。過去に挑んだ専門家たちの苦闘の歴史を知ったのは、自分で成功させてからでした。もし最初から知っていたら、足がすくんでいたかもしれません。

僕のやり方は決してスマートじゃありません。平塚の実験室にビーカーを30も40も並べ、朝から晩までひたすら実験を繰り返す。その中で、ほんの少しだけ爪が引っかかるような感触、何かが変わる「フック」を見つけるんです。10億分の1メートルというナノの世界の微差を、機械で測定する前に指先の感覚だけで言い当てられるようになりました。3年間、毎日ヒバと向き合い続けてきた僕の指は、もう誰にも真似できない精密なセンサーになっているんです。

モーリーさん インタビュー02
3年間、毎日ヒバと向き合い続けてきた僕の指は、
もう誰にも真似できない精密なセンサーになっているんです。
モーリーさん インタビュー03
03

標準レベルで満足せず、
世界を驚かせる最高傑作を

開発中、最もプレッシャーを感じた時期はいつでしたか?

ナノ分散工法に成功した後、僕は一刻も早く世に出したかった。でも園田社長がずっとストップをかけるんです。「まだもうちょっといける、標準的なレベルで満足せず、世界を驚かせる最高傑作を作れ」って。売るものがないまま、期待を背負って実験を続ける3年間は、正直逃げ場のないプレッシャーでした。

でも、妥協して出せば一瞬で評価は消える。完璧な状態で出せば一生の信頼になる。自分でも気づかなかった限界のその先を、社長の「もっと驚かせてくれ」という執念が引きずり出してくれた。今の製品の圧倒的な安定性は、あの潜伏期間なしにはあり得ませんでした。

04

引き算の美学が生んだ、
驚きの「天然の防腐力」

ヒバという素材と、この製品ならではの強みについて教えてください。

青森の古民家を解体すると、他の木材は腐っているのに、基礎に使われたヒバだけは当時のまま残っていることがよくあるそうです。その驚異的な防腐・抗菌力を支えているのがヒバ油なんです。うちの製品には防腐剤を一切入れていませんが、それでも数年単位で腐ることがない。ヒバ自体が天然の防腐剤だからです。

さらに、アルコールも界面活性剤も使っていません。それらを入れれば「ナノ分散工法」は簡単になりますが、ヒバ本来の香りが損なわれるし、肌が弱い方が使えなくなってしまう。純粋な水とヒバ油だけで、サラッとしているのに強力な効果を発揮する状態を目指した。その「引き算の美学」を突き詰めた結果が、この製品なんです。

モーリーさん インタビュー04
これは単なる雑貨ではなく、
誰かの日常を健やかに保つための「解決策」なんです。
モーリーさん インタビュー05
05

五感に突き刺さった、
「本物」であるという証明

製品が「完成した」と確信されたのは、どのような瞬間でしたか?

完成したスプレーを抱えて青森の道の駅を回りましたが、最初は期待されていなかったと思います。地元の特産品としてヒバ製品は山ほどありますから。でも、一口嗅いでもらうと、駅長たちの目の色がパッと変わるんです。「アルコールの匂いがしない、これは本当のヒバの香りだ。どうやって作ったんだ」と。

ヒバと共に生きてきた地元のプロが、言葉を失って身を乗り出してきた時の感動は忘れられません。今では青森にある道の駅の約半分に僕たちの製品が並び、地元の人が「指名買い」に来てくれています。理屈や数値じゃない、長年培われた五感に突き刺さった確信。それが何よりの証明でした。

06

誰かの日常を健やかに保つ
「解決策」でありたい

実際に製品を愛用されている方からは、どのような声が届いていますか?

一度付いたら取れないと言われるカニやエビの生臭さも、シュッとひと吹きして馴染ませるだけで、まるで最初から無かったかのように消えてしまうんです。実験で自分の手にカニミソを塗りたくって試した時は、自分でも笑っちゃうくらい完璧に消えましたね。

そして、自宅介護をされているご家族からいただいた「これがないと、介護のストレスで心が折れていたかもしれない」という言葉は、今でも胸に刻まれています。これは単なる雑貨ではなく、誰かの日常を健やかに保つための「解決策」なんだと気づかされました。お礼を言われるためだけに作っているわけではありませんが、その切実な感謝の声が、次の実験を続ける原動力になっています。

モーリーさん インタビュー06
モーリーさん インタビュー07
07

失敗は前提。走り出すことでしか
見えない景色

最後に、これから何かに挑戦しようとしている人へ、メッセージをお願いします。

失敗するのは当たり前。僕は最初から、失敗することを前提に動いています。それよりも、思いついたのに動かないこと、既存の常識だけで「無理だ」と判断することの方がよっぽど勿体ない。頭で考える前に、まずは手を動かし、ビーカーを振り、走り出してみること。

100年の不可能を壊した正体は、緻密な計算だけではなく、剥き出しの好奇心と、人を驚かせたいという一心不乱な探求心なんです。一瞬一瞬を、誰よりも熱く生きたい。その思いだけは、ずっと変わっていません。

Message

日常に、ヒバの知恵を。
tappi-labが描く未来のスタンダード

モーリーさんにとって、この「MASHUUシリーズ」が届ける時間とは?

消臭や除菌という機能はもちろんですが、ヒバの香りに触れることで、ふっと心が整うような「安心できる時間」を届けていきたいと思っています。歴史ある素材の知恵を、現代の技術で誰でも使いやすい形にアップデートする。それが僕の役目です。

今も実験室で、次の「驚き」を生み出すために、変わらずビーカーと向き合っています。ぜひ、この唯一無二の「ナノ分散」が生み出す衝撃を体感し、ヒバの生命力がもたらす心地よい時間を感じてみてください。

Products

tappi-lab の商品ラインナップ

MASHUU ヒバユノモト

MASHUU ヒバユノモト

¥1,650~

MASHUUくん トートバッグ

MASHUUくん トートバッグ

¥1,800

ニオイトリMASHUU for PET

ニオイトリMASHUU for PET

¥1,700~

ニオイトリMASHUU マルチスプレー

ニオイトリMASHUU マルチスプレー

¥1,500~

ニオイトリMASHUU 置き型消臭ゲル

ニオイトリMASHUU 置き型消臭ゲル

¥1,900

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Afterword

モーリーさんとの対話を通じて、私が最も印象に残ったのは「100年の壁なんて、知らなければ怖くない」という言葉でした。多くの専門家が匙を投げた難題を、知らなかったがゆえに真正面から挑み、そして突破してしまった。知識が時に枷になり、無知が時に最大の武器になるという逆説を、モーリーさんの物語は鮮やかに証明しています。
そして、園田社長の「まだ出すな」という3年間の忍耐。技術者の情熱と経営者の慧眼が噛み合った時、どれほど凄まじいプロダクトが生まれるのか。青森の道の駅で、ヒバと共に生きてきたプロたちが言葉を失った瞬間——その光景が、この製品のすべてを物語っているように感じました。

筆者画像

秋田 信明 Nobuaki Akita

Wakku Inc. CEO|wakkul

SI・Web業界での28年の実務経験を経て、現在はセルフプロモーションサービス wakkul(ワックル) の企画・設計・運営を手がける。モデル・職人・料理人・エンジニアなど、あらゆる分野で技と物語を持つ人が自分らしく世界へ発信できる場づくりをテーマに、戦略と技術の両面から取り組んでいる。

Profile

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